今日は授業に出る日。
その日はいつになくワイワイガヤガヤ教室の外が騒がしいので、先生が切れて携帯で保安をよび、うるさい部屋を注意させた。
すると、その部屋は英語の口語(スピーキング)の試験中だったことが判明。
いくら口語の試験でも、周りも授業していることを気遣ってほしいところだ。
先生も、「1人ずつしゃべらせればいいのに、何でいっぺんにしゃべらせるんだ。あの教師は何を考えているんだ」とお怒りだった。
授業後、ゼミの友達に誘われて彼女の寮に遊びに行った。
そして彼女のルームメイトと彼氏を交えて長時間おしゃべりした。
彼女達と話して感じたことは、日本の情報は非常に限られているということだった。
アニメやドラマから得た断片的な日本イメージしかないのだ。
例えば日本家屋の話をした時は、畳というのは伝統的なお金持ちの家にしかないのかと思われていたり、ベッドなどの家具がなくても生活できる和室の概念が不思議だったようだ。
日本人の代表としてあげられた人物は、山口百恵、酒井法子、浜崎あゆみ、そしておしんだ。
これは多くの中国人があげる典型的な日本女性像。
そして彼らは私のことを、典型的な日本人だねと言った。
私のどの辺が典型的な日本女性なのか、おそらく私のことを知っている日本人ならば、ありえないと否定するだろう。
はっきり言って、私のようなガサツな女は典型的な日本女性とは程遠いし、そもそも典型的な日本女性には中国で生活するということ自体かなり難しいだろう。
しかし、中国ではしょっちゅう言われることも事実なのだ。
おそらく中国人のイメージする日本女性は二極分化してしまっていて、おしんのような女性と浜崎あゆみのような女性しかないのだ。
若い日本の女の子は、もっとはっちゃけていると思われているので、私のような黒髪で垢抜けていない女は伝統的なおしんタイプに分類されるのだろう。
おしんタイプは中国人のイメージする憧れの女性らしく、上品、従順、男を立てると思われている。
中国のテレビドラマにも、よくこのような日本女性が登場する。
彼らに日本女性の二極分化イメージを壊してもらうには、もうしばらくかかるかもしれない。
だが日本女性の多様性というものを徐々に理解してもらえるようにしたい。