格格の北京日記


めんどうなこと

急遽調査旅行にいくことになった。
しかし、調査に行くには必要なものがある。
大学が発行した紹介状だ。
档案館ではこれを求められる場合が多い。
なくても入れてくれるところもあるが、入れてくれない場合も考えられるので、万全を期すためには紹介状を持っていったほうがよいのである。

旅行にいくことを決めたのは木曜日の夜。
週末に入る前にどうしても手に入れなければならない。
猶予は金曜日の1日だけだ。

午前、事務室に行く。
しかし、証明書発行の担当者がいなかった。
別の先生に午後出直してくるように言われる。
出鼻をくじかれた。
しかし、別の先生から、担当者さえ戻ってくればすぐに発行してくれるだろうという話を聞いて少し安心した。

昼ごはんをゆっくり食べながら、昼休みが終わるのを待つ。
中国の昼休みは長い。
12時から2時まで2時間もある。
これは昼寝時間だからである。
朝の早い中国人は、昼食を食べた頃に昼寝してリフレッシュする。
中国人からしてみれば、日本みたいに昼休みが1時間だの50分だのという短さではセカセカしすぎて耐えられないのだろう。
しかし、日本人からしてみれば、2時間も休んでないで、さっさと働けと言いたくなる場面が多々あるのだ。
特に今日のように、ひたすら午後の仕事が始まるのを待っている場合などは、なおさらである。

午後2時、ようやく担当者が事務室に戻ってきた。
彼は私にどこへ行きたいのかと聞くと、事務室の壁にかけてあった紙の束を取り出した。
それは紹介状の用紙だったが、コピー用紙にプリンターで打ち出しただけの、実にちゃっちい用紙だった。
その用紙に、訪問先と私の名前を手書きで書き込んだ。
あとはハンコさえ押してくれれば紹介状の出来上がりである。

ところが、あと一歩で完成というときになって、ここから面倒なことになった。
彼は私にどれくらいの期間行っているのかと聞いてきた。
帰りの日程は決めていないが、1週間くらいじゃないかと答えたが、
すると、事務のおじさんは、そんなに長い期間行くなら、休暇願いを書いて、それを指導教官が同意したという批准(サイン)をもらってこなければダメだ、と言い出したのだ。

指導教官に電話すると、先生はキャンパス外にある別の施設にいた。
めちゃくちゃ遠いわけではないが、門から歩いたら20分以上かかる場所だ。
サインをもらうために、そこまで往復しなければならないという。
先生とつながった電話を事務のおじさんに渡し、先生は同意しているからサインは事後でもいいでしょと口ぞえしてもらったが、おじさんはダメだとしか言わない。
なんて融通がきかないのだろうか。
仕方なく、先生のいる施設まで自転車をとばしてサインをもらいに行った。

休暇願いというのも、またお粗末なもので、コピー用紙に私が手書きで、いつからどこどこへ行きますので休ませてくださいと書くだけだ。
それに先生がサインをしてくれた。
すべて手書きなので、偽造しようと思えば簡単にできてしまうだろう。
こんな紙切れに一体何の意味があるのだろうか?
先生がつかまったからいいようなものの、出張とかだったら完全にアウトだった。

先生にお礼を言って、再び事務室へ自転車をこぐ。
事務のおじさんは、「おお、もらってきたか」と偉そうに言い、もったいぶりながらハンコを押してくれた。
そして、「帰ってきたらまたここへ来い」と言った。
「なんで?」と聞くと、「帰ってきたらこの休暇願いを取り消してやるから報告しに来い」という。
手書きの粗末な紙切れがそんなに重要なのだろうか。
私のような高級進修生は普段授業登録もしていないし、試験も受ける必要がない。
学校はまったく放置している状態なのに、こうゆう時だけは面倒くさい手続きを踏ませて管理しようとするのはなぜなんだろう。
そして、先生がすでに同意していることは電話で確認できるのに、わざわざサインをもらって来いという融通の利かなさ。紙切れの書類重視。
いかにも中国らしいやり方だ。

今日はこの紹介状をゲットするためにほぼ費やされてしまった。
やたらと疲れたし、偉そうで融通の利かないおじさんには頭にくるし、無駄なエネルギーを使ってしまった。
これからの調査旅行が有意義なものでありますように。
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# by dagege | 2007-12-08 04:06


酗酒

酗酒 xu4 jiu3 酒を飲んで暴れる

という言葉を覚えた。
なぜかというと、留学生寮のロビーに酗酒に関する長文の警告文が張り出されたのだ。
最近、酗酒で事件を起こす留学生が多いらしい。
そこで学校は実例を挙げて警告。実名と国籍も入っている。
プライバシーゼロだ。

幸いに日本人の起こした事件はなかったので安心。
もし日本人の名前が載っていたら非常に恥ずかしいし、日本の評判を落とすことになるので、私も行動には十分注意したい。
しかし同じアジアの学生が事件を起こしているので、日本人と間違われないか心配。ちなみに実例として挙げられた4事件のうち、3事件は某国留学生が起こしている…。

事例その1
某国留学生がバーで泥酔して他の客とけんか。相手を殴って重症を負わせ、警察に拘留される。保釈されたものの、現在も観察期間中。

事例その2
これまた某国留学生がバーで泥酔。迎えに来た彼女と帰りにけんか。たまたま仲裁に入ったよそのマンションの保安とけんかになり、保安に鼻の骨を折る大怪我をさせ、保安詰め所を破壊。被害者とその機関に6千元の和解金を支払う。

事例その3
これもまた某国留学生2人がバーで泥酔し、バーで出会った女の子を部屋に連れ込む。女の子は強姦されたと訴え、強姦容疑で捜査中。この事件だけはあまりに重大だからか、実名をはっきり書かず、姓××という書き方をしている。しかし、同じ国の留学生ならすぐに誰のことか特定できそうだ。

事例その4
これは上3つとは違う国の留学生だが、バーで泥酔して帰りに飲酒運転。かなり大きな追突事故を起こし、本人も負傷。


酒は飲んでも飲まれるな。
周りに迷惑をかけない程度に、楽しく飲みましょう。
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# by dagege | 2007-12-07 12:44


色とりどり

お弁当の宅配サービスを利用した。
今日はハンバーグ弁当を注文。

いつもより届けられるのが遅かったが、久しぶりに食べるハンバーグを楽しみにしていたのだが……届けられたハンバーグ弁当を見て、私は愕然とした。

ハンバーグが赤いのである!

それもケチャップや唐辛子の赤ではなく、赤ピンクっぽい色をしている。
しば漬けのピンクに近いだろうか。
肉の表面と付け合せのきのこが赤ピンクに染められていた。
あまりの色彩に、食欲が失せてしまった。
少し食べてみたが、なにやら薬品っぽい味がしたので残してしまった。

完全に選択を失敗した。
30元もしたのでどんなハンバーグかと楽しみにしていたのに、がっかりして悲しくなってきた。

どうして中国人は、食べ物にこう変な色をつけたがるのだろうか。
中国人的には自然界に存在しない色でも、カラフルに染められていた方が食欲がわくのだろうか?
それだけはどうしても理解できない。


先日、友人の誕生日のためにケーキを注文したのだが、ケーキカタログを見て一番シンプルそうな、ホワイトクリームがベースのやつを選んだにも関わらす、ワンポイントとして赤、緑、黄色、青などのクリームや装飾がのせられていた。
これもまた失敗した。
まかせっきりにしないで、作っている横について、その色を使うなとか、余計なものをのせるなとか指図しておけばよかったと後悔している。

しかし、それでもシンプルなほうで、他のといえば、紫クリームの花だとか、全体が緑だとか、食欲のわきそうにないクリームがゴテゴテに塗られていたり、そのようなクリームを使って干支だとかオリンピックマスコットのフーワーだとかが描かれている。
確かに、見るだけならばきれいで楽しいのだが、そのケーキは食べるものでしょ?
本当にこんな不自然な色のケーキを食べたいと思うのだろうか。
私には無理だ。
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# by dagege | 2007-12-06 14:48


戦いの証し

今、北京はオリンピックに備えてあちこちで古い建物の取り壊しと再開発が進んでいる。

思い出深い前門大街が完全に封鎖されて跡形もなくなってしまったときはショックだった。
しかし、住民が反対しようがなんだろうが、どんどん工事が進められてしまうのが中国だ。
人がいても問答無用で取り壊し工事は進む。
新しいものが古いものに取って代わろうとしている北京で、無性にさびしさを感じてしまう今日この頃だ。

昔北京大の南門前にも、無理やり立ち退かされそうになり、最後まで抵抗し、家兼店舗を破壊され、瓦礫の山になってもまだ立ち退かずに、テントを張って居座っていた写真屋一家がいた。
彼らは今どこでどうしているのだろうか。
そんなことがしみじみと思い出される。



昔ながらの胡同もどんどん壊されている。
胡同歩きをしながら、これからまさに取り壊されようとしている家の前を通りかかった。
周りはすでに壊されている。
ここが壊されるのも時間の問題だ。
工事のために立ち退けという張り紙にふと目をやると、
ものすごいインパクトのある文字に私の目は釘付けになった。
それはたった漢字3文字だったが、すべての状況を物語っていた。




「不 許 拆 ! ! !」 (取り壊しを許さない)




そこには確かに今現在戦っている人がいるのだ。
彼らは無力かもしれないが、たった3文字書くことで、自分の存在の証しを、戦いの証しを残しだのだ。
そして、なんとなく歩いていただけの部外者である外国人を、ここまで引き込んでしまったのだ。
文字の力は偉大である。

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# by dagege | 2007-11-28 01:21


中国時代劇

たまたまテレビをつけたら私の好きな清朝ものの時代劇をやっていた。

「康熙秘史」という康熙帝の物語。

途中から見たので人物関係がよくわからないのだが、歴史ドラマに中国ドラマにありがちなドロドロ愛憎要素をたっぷり加えたものらしい。

ちょうど若い康熙帝が権臣オーバイと対決する直前だ。
どんな風に対決するのか期待が高まる。

康熙帝がオーバイを宮殿に呼び出し、配下の侍衛たちにオーバイを捕らえるように命じる。

しかし、オーバイ強い!侍衛たちが束になっても叶わない。まさに一騎当千の男だ。
鎖を巻きつけられても、ぶちぎってしまう。強すぎる!

しかし、オーバイは自ら康熙帝の前に進み出て捕らわれた。
この物語ではオーバイは悪人ではなくて、朝廷のために罪をかぶったという描かれ方をしている。悪人オーバイを康熙帝が成敗するみたいな物語が多い中で、これは新鮮だった。

オーバイの役者さんは渋くて演技もよかった。まさにベテラン俳優という感じだ。
一方の康熙帝はなんだか情けない。役者もいまいち。
演技もオーバイの役者に喰われているなあ。
まだ物語序盤だから、これから成長する様子を描くのだろうか?

とりあえず、この物語でかっこいいオーバイという新鮮な人物像を見られたことを評価したい。


しかし、いただけないのは衣装だ!衣装係に文句をいってやりたいくらいひどい!
まったく歴史考証をしていないのではないかと思われる、ありえない衣装が続出。
皇帝しか使えない黄色を多用したり、まったく歴史を勉強していない素人が適当にやっているようにしか思えない。

特にひどいのが、女性の衣装だ。
女性の頭の上に変てこな物体を乗せている。
満洲族女性の両把頭のつもりなのだろうが、まったくありえないような不思議な物体を頭の上に乗せている。頭の上にゴテゴテ物を載せればいいっていうものじゃない!
少し清代の絵や写真を見て勉強してもらいたい。
そしてメイクもやたらに現代的で、キラキラしたアイシャドウをべったり塗っていたりする。
とても趣味が悪い。
衣装だけじゃなくて、小道具も非常に安っぽいというか、手抜きが目立つ。

時代劇の考証はなるべくしっかりやってもらいたい。
私は変なところがあると、気になって仕方がないたちなのだ。
その時代の雰囲気を損ねないような、しっかりとした作りの時代劇が見たい。
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# by dagege | 2007-11-22 14:07

    

北京に留学している格格の日記です。中国のおもしろ体験を紹介できたらと思います。格格はゲゲと読みます。満洲語の女性の敬称で、お姉さん、娘、お嬢さん、お姫様など場合に応じて使い分けられます。
by dagege
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